第635話故意に喧嘩を仕掛け、時間が取れなくなる

カリスタは、もうじき自分が実権を握ることになる気がしていた。その想像だけで、心の底から気分が高揚した。いいことが間近に迫っていると思えば、浮き立たずにはいられない。

だが、これ以上なく上機嫌になったその矢先、わざわざ現れてその気分をぶち壊す者がいた。

ただ買い物に来て、気に入った服を見つけただけだった。

まさかカイアが、それを奪い合おうとしてくるとは思わなかった。

「どういうつもり? 先にここにいたのは私よ。最初に見つけたのも私」

カリスタはいつだって、カイアとぶつかるたびに負ける側だった。

それは、カイアが家族から無条件の愛情をたっぷり注がれているのに対して、自分は両親にそこまで...

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